ある公園の猫 「 トラ 」の話      

左の写真は12月1日、ある公園で心ない仕打ちを
受け保護された一匹の猫です。

この公園には、飼い主から見捨てられた猫が肩を
寄合いひっそりと暮らしています。

私たち「動物いのちの会いわて」では、雌猫を1匹
ずつ捕獲しこれ以上不幸な「命」が増え続けない
よう理解ある獣医師さんの援助をいただき不妊
手術を施してきました。
また、その一方平行して毎日の給餌も続けており
ました。
ご迷惑をお掛けした公園近隣の住民の皆様にも、会の趣旨とこれ以上捨て猫を増やさない
活動を今後も継続していく旨説明し、ご理解とご協力を得ることができホッとしておりました。

ところが先日、猫のために用意した寒さ対策のダンボール小屋がバットのようなもので壊され
ているのを発見し、いつもそこを棲家にしていた、「トラ」(写真の猫)の姿が見あたりません
でした。
担当スタッフが近くの山を歩き回り探したのですが、ついにその日は姿を見つけることが
できませんでした。

翌日、改めてスタッフが探しに行くと、壊されたダンボール箱の横にうずくまるように潜んで
いるトラの姿を発見しました、その姿は写真でも分かるように、顔面が大きく歪み目さえも
開けることもできない程の打撲を受け鼻からの出血も激しくすぐに緊急入院となりました。
おそらくダンボール箱の中で、つかの間の安息に浸っていた時に、心ない人間に殴られた
ものと思われます。

皆さんはこの事件をどう思われますか?公園に見捨てられ、それでも必死で生きている
トラにやっと与えられた安息の棲家「ダンボール」 そこでおきた今回の虐待、この猫が
いったい何をしたというのでしょうか?
トラはこの近隣に住まう猫の中でも一番人懐っこい性格で、野良といっても一度は人に
飼われた経験があるのではと思えるほど人間に慣れています。

その大好きな人間にこのような酷い仕打ちを受けながら、それでもなおトラは私たち人間の
膝の上にのってゴロゴロと喉を鳴らし続けるのです。鼻から血を流し足を引きづりながらも、
より人恋しく甘えてくるのです。

今現在この公園では10匹程の猫たちが暮らしています。
これから雪が降り、寒さも一段と厳しく深まる岩手の冬を迎え、猫たちの安否が気になります・・・。

                                              02年1月 記

お知らせ
「 トラ 」 は現在里親さんのもとで幸せに暮らしています。